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☆SMK英語情報局☆ 第89回 ジャン・ヴァルジャンとジャヴェール の巻

こんにちは、SMK英語情報局です!

今朝は寒くて、ふとんから離れるのがとても辛かったです。

顔を洗ってしまえばこっちのものなのですが、

洗面所にたどり着くまでが辛くて辛くて・・・。

朝起きてすぐパチっと目が覚める人を心から尊敬します。

冬は大好きですが朝起きるときだけは本当に嫌です。(笑)

でも待ちに待った冬なので、朝起きて冬を満喫しなければ・・・。

もうあと2週間ほどで2019年が終わってしまうなんて信じられません!

年末になると、イベントや特別番組なんかが多くて、

特に音楽番組ではクリスマスメドレーミュージカルメドレーがあったりして、

毎年の楽しみのひとつです。

この間は Les Misérables の歌を歌っていて、聞き入ってしまいました。

ということで、今日のテーマは Les Misérables にちなんで「ジャン・ヴァルジャンとジャヴェール」に決定!

 

Les Misérablesレ・ミゼラブル』は、Victor Hugo 作の19世紀フランスを舞台にした小説です。

ブロードウェイのミュージカルや映画化もされていて、とても有名ですね。

本はめちゃくちゃ分厚くて、手を出しかけてはひっこめてを繰り返していますが(^^;)

数年前に Hugh Jackman 主演で公開された映画は2、3回観に行きました。

いろいろな人物の人生が重なりながら進んでいくストーリーはまさに大作ですが、

わたしが何より好きなのはミュージカル版の歌です!

歌単体で流れたり歌われたりすることが多いので、

曲が聞こえてくると思わず聞き入ってしまいます。

 

先日わたしがテレビで観たのは Stars という歌で、

主要登場人物のひとりジャヴェールが歌うものです。

ジャヴェールはものすごく真面目な警部補で、

悪人はかならず投獄されて罪をつぐなわなければならないという信念のもと、

主人公ジャン・ヴァルジャンを命を懸けて追い続けます。

ジャン・ヴァルジャンジャヴェールはふたりとも神を信じているのですが、

まったく違った解釈の信念を持っていて、理解しあうことができません。

人生も正反対の道を進みます。

物語の初めに罪人として投獄されていたジャン・ヴァルジャンは、最期には愛する人たちに見守られ天国に旅立ちますが、

警部補として自らの強い信念を持って活躍していたジャヴェールは、自分が追い続けていたジャン・ヴァルジャンに命を救われ、自らの信念がくずれて自殺します。

ミュージカル版では、ジャン・ヴァルジャンが出獄したあと、あるきっかけで改心し、

新たな人生を歩んでいく決意を歌った歌と、

ジャヴェールが最期川に身を投げる直前の苦悩と失意を歌う歌が、

同じメロディーで歌われるので2人の対比が印象的です。

あまりにも堅く強い信念を持っているために死んでいくジャヴェールが哀れで、

主人公のジャン・ヴァルジャンよりも気になる存在です。

 

この2人の対立は物語においても重要なものなのですが、

わたしが映画の『レ・ミゼラブル』を観ていていつも思うのは、

この2人は旧約聖書新約聖書を表しているのでは・・・ということです!

ジャン・ヴァルジャンに命を救ってもらったのに、ジャヴェールが自殺を選んでしまうのは、

ジャヴェールが、罪人は完全な悪であり許されない存在であると信じていたのに、

徒囚人でありながら自分から逃げ続けていた悪人であるはずのジャン・ヴァルジャンが、

自分を苦しめる人をも許し命を救い、さらには自らの命まで助けてくれたことで、

自分の信念が崩れてしまったからです。

つまり、ジャヴェールは神は一度罪を犯した人を赦さないという厳しい考え方の一方、

ジャン・ヴァルジャンは神は罪を犯した人を赦し愛を与えてくれるという考え方なのです。

罪を赦さず地獄行きだと思うのは、まさに旧約聖書の考え方で、

罪を赦すのは、新約聖書の考え方です。

旧約聖書新約聖書も同じ聖書ですが、

旧約聖書イエス・キリストが現れる前の神との契約について書かれたもので、

新約聖書イエス・キリストが現れたのちの契約について書かれたものです。

フランス革命も描かれるこの作品の中で、人々は新しい時代を求めて必死に戦います。

そこでこのジャン・ヴァルジャンジャヴェールの対立によって、

古い考え方と新しい考え方を表すことでもフランス激動の時代を描いているのかなと・・・

いつも思ってしまうのです。

原作も読んでいないくせに、何を言っとるんやという感じですが、

わたしの持論です。(笑)

 

この持論が間違っているのか筋が通っているのかは、

深く足をつっこんでいないのでわかりませんが、

映画や文学作品にふれていて自分なりの持論を作り上げられるのは、

英語文化学科でいろいろな知識に触れることができたからだと思います。

LLライブラリにはたくさんの分野の教材が偏りなくそろっているので、

みなさんぜひLLライブラリを利用して、知識を吸収しまくってください♪

 

LLライブラリには、

わたしが観た映画『レ・ミゼラブル』のDVDも勿論あります!

そのほかにも名作映画DVDがたくさんあります☆

12月は24日まで開放しているので、ぜひLLライブラリにお越しください^^

 

以上、第89回SMK英語情報局でした☆

編集:SMK