こんにちは!SMK英語情報局です。
最近は梅雨でじめじめむしっとしていますが、あじさいが綺麗ですね。局員のMさんは京都のお寺まであじさいを見に行ったそうです☆
先週の投稿で、Rod Stewart が歌う Moon River の ♪My huckleberry friend~ という箇所が好きだと書きましたが、この「my huckleberry friend」っていったいどういう意味なんでしょう? 「Huckleberry」はアメリカでよくあるブルーベリーのような果実で、MFWI のある Spokane でもよく huckleberry の香りのするリップクリームなどが売られています。また、Spokane のある Washington のお隣、 Idaho の State Fruit でもあるようです(詳しくはこちらから)
ですがもうひとつ、「huckleberry」と聞いて思い出すことがあったりしませんか?それこそが本日のテーマ、Adventures of Huckleberry Finn です!
Adventures of Huckleberry Finn は Mark Twain が1885年に発表した児童文学です。主人公 Huckleberry Finn の冒険物語で、The Adventures of Tom Sawyer の続編とされています。児童文学で冒険物語と聞くと、なんだか楽しいだけの物語のように感じますが、実際は黒人の奴隷問題などが取り入れられた深い物語で、Great American Novels のひとつと言われています。
飲んだくれの父親を持つ Huck は、老姉妹に引き取られていましたが、ある日突然帰ってきた父親に捕まってしまいます。父親から逃げるため、自分が死んだことにして家を飛び出しました。そして逃げる途中に老姉妹の奴隷であった Jim に出会い、逃亡奴隷である彼と行動を共にします。2人は自由を求めて、ミシシッピ川をくだりはじめ、Huck の冒険がはじまります。
そこで Moon River の 「huckleberry friend」に戻りますが、わたしは Huckleberry Finn がこの huckleberry には関係していると思うのです。Moon River の歌詞の中には、♪Two drifters, off to see the world. There’s such a lot of world to see~ という部分があり、これは Huck と Jim の2人に重なる部分がありますね。自由を求めてアメリカにやってきた Pilgrim Fathers が築きあげたアメリカ文化に住むアメリカ人にとって、自由を求め生きる Huckleberry Finn には愛着のような懐かしい同心のようなニュアンスがあるのでは・・・と推測しています。
Adventures of Huckleberry Finn の発表当時、奴隷が逃亡することは激しく罰せられていたうえ、 Jim は Huck の殺人容疑までかけられていて、2人の逃亡は大変な危険を伴っていました。そんな彼らの自由を得るための命をかけた物語とその結末は、ぜひみなさんの目で確かめてください。
LLライブラリにDVDとaudio book 付きの本があるほか、図書館には洋書、日本語訳のものの両方があります。原書で読むのが難しい場合は、図書館5階にOxford bookworms library シリーズ(レベル2)があるので、そちらもおすすめです。
小説を読み終わったら、この作品について書かれた評論文や論文もたくさんあるので、自分の解釈や発見をそれらの意見や研究結果と比べてみても、きっと面白いとおもいます☆
以上、第8回 SMK英語情報局でした。
編集:SMK