こんにちは!SMK英語情報局です。
平昌オリンピックが終わってしまいましたね・・・。
今日はあの競技がある!と、毎日とても楽しみでした。
特に感動したのはカーリング女子の3位決定戦で、
それまで何試合も観て、インタビューで悔し涙の姿も見ていたので、
第10エンドで日本のストーンが真ん中に来たときには
嬉しくて泣いてしまいました(TT)
みなさんはどの競技で一番感動しましたか?
また4年後が楽しみですね☆
さて、前回まで3回にわたってロンドン話をしていましたが、
今回は「Recommendation」!
ということで、おすすめの本を紹介したいと思います。
突然ですが、
武庫女の図書館では、本を借りると1日1つ、スタンプがもらえます。
そのスタンプを集めると個数に応じて景品がもらえるのですが、
50個たまるとなんと折り畳み傘がもらえるのです!
(他にもあります。詳しくは図書館までお尋ねください)
ということで、毎日こつこつ本を借りては読んでいるのですが、
先日読んだ本が面白かったのでご紹介します♪
広瀬友紀さん著の『ちいさい言語学者の冒険』(岩波書店)です。
サブタイトルは「子どもに学ぶことばの秘密」となっていますが、
その通りの内容です。
子どもがすることばの間違いが、
なぜ起こるのかをわかりやすく説明されています。
大人が間違って使っていないのに、
子どもが間違って使うことばってありますよね。
たとえば『となりのトトロ』のメイちゃんも間違えている、
「とうもろこし」。(メイちゃんはとうもころしと言っています)
そんな言い間違いのことばの例がたくさん載っていて、
どうしてその間違いが起こるのか、
言語学の視点から説明されています。
日本の子どもたちの例が多いので、
日本語の言語習得に関する例・説明がほとんどですが、
英語の言語習得に通ずるところももちろんあります。
また、第二言語の習得と重なるところもあり、
教員を目指している方は読んでみると面白いかと思います。
私も大学院で、第二言語習得について学んだのですが、
その時にでてきた用語がたくさんでてきて、
あ~そうやったそうやった、と思いながら読んでいました。
特に私がなるほどなあと思ったのは、
第4章の「ジブンデ!ミツケル!」です。
大人や周囲の人が喋っていることばを、そのまま真似しているのではなく、
自分でルールを見つけてことばを話している、ということが書かれています。
以下は第4章からの抜粋です。
「そのルールが、たとえ大人の文法としては間違っていても、当の子どもがそれでやっていけると思っている段階では、その反例となるような大人の正しい用例も、指導もスルー。ただし、新たな一般化規則が見出せそうであれば、また大人のことばを参考にしてみたりする。」(p.56)
自分で言語の中にルールを見つけて、というのは、
もちろん第二言語習得でも見られることなのですが、
ちいさな子どもでも、大人のまねっこばかりでなくて、
自分でルールを決めているということに驚きました。
他にも、著者のお子さんの言い間違いや、
その他お母さん方が見つけた言い間違いの謎を、
言語学を使って解明されています。
日々の子どものことばから、ちゃんと言語学に結び付けられて、
その間違いが起こった経緯を説明できる・・・
そんな風に私もなりたい!!!と読みながら思いました。
普段から、周囲の会話に注意して、新たな発見をしたいものです。
この本は全部で7章あるのですが、どれも長くなくさらっと読めます。
言語学の専門用語がでてきますが、
そのたびにわかりやすい説明がついているので、
言語学や教職の授業を受講していない方でも、
言語習得について理解しやすいと思います。
なにより子どものかわいい言い間違いが面白いので、
ぜひみなさん読んでみてくださいね♪
LLライブラリでも、
言語習得や英語教員のための本をそろえているので、
みなさんぜひ読んでみてください!
以上、第32回 SMK英語情報局でした☆
編集:SMK