What's New 授業レポ:三宅弘晃先生「英語の発話と意味」

英語グローバル学科では、魅力ある科目がたくさん開講されています。授業にお邪魔して、その様子をレポートします。

今回お伺いしたのは、英語文化専攻生対象科目の三宅弘晃先生の「英語の発話と意味」です。この科目では、英語の形式と文脈から、ことばにされない言外の意味について理解し、さらにその意味がどのように伝達されるかを説明できるようになることを目的としています。こうした問題を扱うのが「語用論」と呼ばれる分野であり、授業では語用論の視点から英語の発話を分析していきます。

授業は基本的に講義形式で進み、グループになって数人でディスカッションをする時間が適宜設けられています。1限の講義…と聞くと眠くなりそうなものですが、先生の勢いと講義の面白さに、眠そうな学生は一人も見受けられませんでした。

全15回の授業の最初の第1回と最終回を除いた13回を、Part I、Part II、Part IIIと大きな3つのテーマで分け、各回でそのテーマの詳細を学びます。今回お邪魔した授業では、「会話の協調」という知識を基本として、会話のルールをあえて破ることで生じる意味のメカニズムについて考えました。

授業で挙げられた例を紹介します。
BillとAgathaが新婚旅行に行くという場面(文脈)で、XさんとYさんが次のような会話をしたときのことを考えます。

X: We’ll all miss Bill and Agatha, won’t we?(BillとAgathaがいなくなるとみんな寂しくなるね)
Y: Well, we’ll all miss Bill.(まあ、Billがいないのはね)

このやり取りから、YさんはAgathaがいなくなっても寂しくないということが読み取れるでしょう。発せられている語(表面)だけを見ると、YさんはただBillのことについて言っているだけなのに、なぜそのような意味が伝わるのでしょうか。上の例では、実はYさんは、私たちが普段無意識に従っている「会話のルール」をあえて破っていて、破ったことでAgathaがいなくても寂しくないという意味をXさんに伝えているのです。

いくつかある会話のルールの中のどのルールを破っているのかを見極めるため、英語のさまざまな具体例が挙げられるたび、学生たちはメモを取りながら真剣に講義を聞いていました。

この授業を担当している三宅弘晃先生のプロフィールはこちらからご覧いただけます。

文責:下垣充穂